解雇規制緩和による3つのメリット

働き方
この記事はこんな方にオススメ!
  • 「解雇規制の緩和は従業員が一方的に不利な制度だ」と思っているサラリーマンの方。
  • 正社員は安心で素晴らしい制度」と思っているサラリーマンの方。

 

 

残業ゼロのIT企業、アクシアの社長の米村さんのツイートが賛否両論だったので、解雇規制を緩和すべきかどうかについて考えてみました。

わたしの考えは、「解雇規制を緩和した方がメリットが大きい」です。

 

雇用は本来「一時的な協力関係」

 

そもそも雇用というのは、ビジネス上の一時的な協力関係にすぎません。

 

「お金払うから仕事手伝って」という人と、「仕事手伝うからお金ちょーだい」という人の利害が一致したから、お金をはらって仕事してもらう。

これが本来あるべき雇用の姿です。

なので、利害が一致しなくなったら退職する、解雇するのは当然のことなのです。

 

ところが、現在の雇用制度は会社に一生の忠誠を尽くす代わりに、会社も従業員を解雇しないといういびつな仕組みになっています。

単なる仕事上の協力関係に、忠誠や保障という本来関係のない概念をもちこむから、解雇規制の緩和のはなしがややこしくなるのです。

 

解雇規制の緩和は、「雇用をビジネス上の協力関係というシンプルな状態に戻すこと」であるとわたしは考えています。

 

解雇規制緩和による3つのメリット

 

そうはいっても、解雇規制にメリットなんてあるの?

もちろんあります! これから紹介しますよ!

 

給料が高くなりやすくなる

解雇規制が厳しいと、雇う側としては採用に慎重にならざるをえません。

うっかり変な人を雇ってしまっても、よほどのことがない限り解雇できませんからね。

 

なので、採用する時点では給料をおさえて、

「こいつちゃんと成果を出してくれるな」

というのが分かってからちょっとずつ給料をあげるという方法になってしまいます。

まさに年功序列の考え方です。

 

解雇規制が緩和されれば、雇う側はうっかり変な人を一生養うリスクを追わなくてすみます。

なので、最初から思い切って高い給料を出すことができます。

また、長期にわたって成果を出さない人を解雇することができるため、成果を出していない人の件費を成果を出している人に割り当てることもできます。

 

成果がちゃんと給料で報われるようになりますね。

 

転職しやすくなる

「成果を出さないと解雇されるなら、思い切ってチャレンジできなくない?」

と思う人もいるかもしれませんが、むしろ逆です。

解雇規制を緩和すると失業者が増えますが、それに合わせて求人も増えます。

なので、転職しやすくなります。

 

これは給料が高くなりやすくなる理由でも説明した通り、雇う側のハードルが下がっているからです。

現在のように書類審査をして3回くらい面接をするような就職活動のスタイルは、解雇規制が緩和されれば過去のものとなるでしょう。

解雇規制緩和で、雇用が流動化するのです。

 

確かに就職先で失敗をすれば、解雇されるリスクは増えるでしょう。

でも、それに懲りずに転職して再スタートすれば良いのです。

 

雇う側、雇われる側ともにリスクを取りやすくなりますね。

 

ブラック企業が潰れやすくなる

ブラック企業を辞めたいのに辞められない人の理由って、「転職先を見つけるのが大変だから」だと思うんですよね。

ところが、解雇規制が緩和されると雇用が流動化するので転職先がみつけやすくなります。

 

転職先がすぐみつかるなら、わざわざ我慢してブラック企業ではたらきませんよね?

なので、解雇規制が緩和されるとブラック企業が潰れやすくなります。

 

ダメな会社をさっさと辞めやすくするためにも、解雇規制は緩和したほうがいいです。

 

成果を出せない人はどうすべき?

 

ただ、どの職場でも成果を出せない人は残念ながら一定数出てくるでしょう。

そういった人のためにもセーフティーネットは必要です。

 

現在は正社員という制度がセーフティーネットの一部となっていますが、会社はあくまでビジネスをするための集団です。

なので、会社からセーフティーネットの機能を切り離し、国や自治体がその役割を担うのが妥当だと思います。

 

まとめ もっと仕事選びを自由に

「一度入社したら忠誠を尽くすのが当然」

「会社を辞めるのは裏切り行為だ」

という価値観が支配的ですが、本来会社って

「一緒に仕事をしたい人たちの一時的な集団」

のはずなんですよね。

 

たとえるなら、モンハンの集会所みたいな感じです。

集めたい素材が同じ人同士で一時的にパーティーを組み、素材を集め終えたら別の集会所に行く。

たまに一人で狩りをしたいときはオフラインになり、気が向いたらまたオンラインにもどる。

それくらい仕事選びが自由になるのが理想ですね。